独特な寓話性と目を見張る職人技が魅力のロシア・アニメーションの世界。そこで中心的な役割を果たし、『チェブラーシカ』や『霧の中のハリネズミ』などの傑作を生んだサユーズムリトフィルムスタジオのアニメーターが、これまで広く知られることのなかった制作現場を語る、ファン必見のドキュメンタリーの登場だ。
アニメのプロたちによって選ばれた「世界と日本のアニメーションベスト150」(ふゅーじょんぷろだくと刊)で『霧の中のハリネズミ』が堂々の第1位、『話の話』が第2位に輝いた“ロシアの映像詩人”ユーリー・ノルシュテインや、カンヌやヴェネチアを始めとする多数の映画祭で受賞経験があり、第8回ヒロシマ国際アニメーションフェスティバル国際名誉会長を務めたこともある“ロシア・アニメの創始者”フョードル・ヒトルークなど、ロシア・アニメを代表する職人クリエーターの貴重なインタビューが盛り沢山。それらを中心に、やはり貴重なメイキング映像も公開。数々の名作を生んだ“夢の工房”の秘密と歴史に迫ることは、同時に、ロシア・アニメの全貌を俯瞰するという意味も持ち合わせている。
今なお新しいファンを生み続けている『ミトン』『チェブラーシカ』といった人気作や、若き日の宮崎駿や高畑勲らに多大な影響を及ぼしたと言われる『雪の女王』など、ロシア・アニメには奥深い魅力と歴史が秘められている。本作はそれらの一端を解き明かす、格好の映像作品だと言えるだろう。
※『チェブラーシカ』の映像及び画像は、チェブラーシカ・プロジェクトの許諾の下に使用しております。